受験からの解放―#3ボーディングスクールの受験システム

<前回のブログに続きます> 皆さんはTOEFLというアメリカで生まれた外国人の英語力を計る試験をご存知でしょうか。現在のTOEFL試験の満点は120ですが、アメリカテンスクールズに入学するためのこの試験の基準点は100以上です。テンスクールズよりも入学難易…

受験からの解放―#2ボーディングスクールの受験システム

<前回のブログに続きます> アメリカの高校(日本の中学3年から高校3年までの4学年)としてのボーディングスクールの教育の根本が考えることを前回述べましたが、それを象徴しているのが、少人数制によるクラス編成と選択科目の多さにあると言えます。入学…

受験からの解放―ボーディングスクールの受験システム

ボーディングスクール(小学校高学年からの留学を含みます)への留学を目指す生徒およびそのご家族は試験の結果で合否が決まる日本の受験システムに根本的な疑問を持っていることが多いように思います。 日本の場合、学びの根本は考えたり、興味を持ったりす…

日本の大学受験というシステム

日本では、大学受験に良い結果を出すために多くの親が一所懸命に小学校のうちから子どもの教育に取り組んでいます。良い結果とは何でしょうか。多くの受験生が、「第一志望への合格」と答えると思います。では、受験生の大学受験の優先順位は何でしょうか。…

日本のAO入試について

高校在学時の1年間留学に対して30単位(1年間の学習内容に相当)が認められるようになり、現在では、公立高校ではほぼ100%、私立高校でも、かなりの学校が、休学や留年をしなくても、留学年を含めて、3年間で高校を卒業できるようになっています。 この制度…

自立してどうするの?

「自立、自立と言うけれど、自立してどうするの」とある帰国子女体験のある社会人女性から中高生留学について質問を受けました。 「自立」という言葉はとても大きな意味をもつものだと思います。そして、我が子のボーディングスクール留学を目指しているお父…

ある留学希望生徒との会話

ほぼ1年間、留学を自ら望み考えてきたある生徒との会話です。 -あれから、勉強は進んでいますか。 「・・・、まあまあです・・・。IELTSってどんな試験ですか」 -どんな問題か、そのサンプルをパソコンで見てみましょう。 (読解に関するサンプル文を検索…

#2 日本の教育事情について考えました

中等教育(中学・高校)時での留学は現在においても一般化しているものではありません。中学時代に日本の学校をやめて留学をするとなると、義務教育の問題、家族の絆の問題、本人の精神的未成熟などが問題となり、相当数の留学希望者やその家族が周囲や学校…

日本の教育事情を考えてみました

「教育は子どもの未来を決定する極めて大きな要因となる」、私たちはそのような観点から彼らが受けるべき最良の教育を願い、望み、求めていと思います。最良の教育とは何かを考えるとき、当然のことながら、初等教育、中等教育、高等教育というそれぞれの段…

これからの家族3 - 「3低」時代の留学

私の会社の経理を見てくれている税理士さんがユニークな新聞記事を紹介してくれました。日経に掲載されたそうですから、皆さんのなかにも読まれた方があると思います。バブル時代の女性の結婚相手、「3高」から、女性の意識ががらりと変わり、「3低」になっ…

これからの家族2 - 子どもたちの個性

<昨日のブログに続きます> 3人のお子さんのいるお母さんとの会話です。 「上の子でうまくいったことが、下の子ではうまくゆかないこともあります。」 -そうですね。それぞれ個性が違いますね。 「一番上が小さなころ、叱るときに、『そんなことをする子は…

これからの家族 - ボーディングスクールコンサルタントとしてのおもい

私の経験から申し上げますと、私と生徒の親とのコミュニケーションは9割がたお母さんとのものであるといえます。私がコンサルタントを始めて30年間、世の中は劇的に変わりましたが、お母さんとのコミュニケーションは劇的には変わりません。初期のカウンセリ…

漫画チャーリー・ブラウンとスヌーピー:2

チャールズ・シュルツの漫画、peanutsはシュルツ自身の人生観、世界観であるということを先日のブログで述べました。コージとMichelleのレポートはさらに進みます。 フットボールゲームをライナスがテレビで観戦しています。負けていたホームチーム、クォー…

漫画スヌーピーとチャーリー・ブラウン

ボーディングスクールの授業は、一クラスおおよそ15人以下が標準です。少人数クラスの目的は、授業中の先生と生徒の円滑なコミュニケーションにあります。特に、国語(英語)クラス、歴史のクラスなどは、かなりの時間が先生対生徒、あるいは生徒同士のディ…

家族のありかた

バブル経済全盛のころ、よく世間で女性の結婚相手に求められる条件が面白おかしくかつ真剣に取沙汰されました。高収入、高学歴、高身長が条件で、銀行マン、証券マン、商社マンがその職業というものです。この基準でどれだけのカップルが生まれ、その人たち…

アメリカの「いい加減さ」- Washington DCマリオットホテルでの対応から

ボーディングスクールの訪問を終えて、日本への帰途、ワシントンDCのダレス空港にあるマリオットホテルに泊まりました。日本でマリオットといえば、一般のビジネスホテルよりもワンランク上、ヒルトン、ハイヤットなどと同等の高級ホテルのイメージがある…

アメリカボーディングスクール-メイン州、ニューハンプシャー州

アメリカ東部、カナダと国境を接するメイン州、その隣のニューハンプシャー州のボーディングスクールを訪問した時のことですが、訪問先校での学校見学のガイドをしたのは日本人留学生諸君でした。 なかには、ガイド役は初めてという生徒もいて、予定時間がオ…

ゲーム感覚の勉強

勉強の仕方というのは千差万別で、それぞれに合った学習スタイルがあると思います。朝型、夜型、集中型、コツコツ型、集団型、個別型、音読型、沈黙型などなど・・。スタイルはどうであってもそれぞれの目標が達成できれば良いわけです。 初等、中等教育では…

なぜ学校訪問が重要なのでしょうか―4担当者の大切さ

ボーディングスクール出願者の合否を決める会議で重要な役割を果たすのが、アドミッションスタッフです。彼らがそれぞれの出願者を担当しますから、合否会議において担当者がどのような印象を担当する出願者に対して持ち、会議のメンバーに訴えるかで合否は…

なぜ学校訪問が重要なのでしょうか―3合否決定までのプロセス

ボーディングスクールの出願は、その期間が9月から翌年の1月までと日本の学校に比較して長期にわたることを昨日のブログで述べました。また、生徒募集を担当するアドミッションオフィスが独立して機能し、専従スタッフがその任にあたるということも日本の…

なぜ学校訪問が重要なのでしょうか―2

ボーディングスクールの入学プロセスで日本のような「入学試験」がないことを前回のブログで述べました。日本の私立中学、高校の入試で重要視されるのは、学力と思いますが、一回の試験結果で志願者を判断することへの弊害や疑問も多くあるのではないでしょ…

なぜ学校訪問が重要なのでしょうか―1

アメリカ中学、高校ボーディングスクールへの留学を考える際、出願する学校を訪問することがなぜ重要か、その理由を述べます。 第一に日本での進学先選定で重要な要素となる偏差値という基準がアメリカにはありません。なぜ偏差値がないかというと、日本や韓…

留学生の親との会話-ある和食のお店で

健啖家のお父さんのお誘いで和食屋さんに出かけました。 「(食事は)何がいいですか」というお父さんの問いに、 「和食が好きです」と正直なところをお伝えしました。 「うーん、わかりました」とお父さん。 都内の事務所に伺い、そこから歩いてお店に行く…

ボーディングスクール留学 学校訪問について

留学実行年の前年10月~12月学校訪問 学校訪問は必須ではありません。しかし、自分に合った学校を家族で選ぶということと、大学進学も視野にいれ、「納得する留学」を実現させるために、私はボーディングスクール留学を希望するご家族には学校訪問をお勧めし…

ボーディングスクール 留学計画から入学までの概要(アメリカ編)

ボーディングスクールへの入学は1年半以上前から準備するのが理想です。以下、「いつ何をしたら良いのか」を留学開始1年半前から順を追って解説します。 入学(9月)する年の2年、あるはそれ以前に ボーディングスクールに入学するため本人と家族との話し合…

アメリカ ボーディングスクールの入学難易度

北米のボーディングスクールに関する情報は、Boarding School ReviewとTABS(The Association of Boarding Schools)のサイトで十分に得ることができます。ボーディングスクールの入学難易度を私はテンスクールズを頂点として、5段階に分けていますが、その目…

ボーディングスクール(高校)留学に必要な英語力について

アメリカのボーディングスクールが要求する英語力は大別すると3つに分類できます。 英語が普通に話せて、入学年相応の英語による読み書きができる。入学に際してはTOEFL、SSATスコアの提出が必須となる 英語力はある程度要求されるが、ESLサポートもあり、英…

ジュニアボーディングスクール(小学・中学)留学に必要な英語力

ボーディングスクールというと一般的にはハイスクール(日本の中学校3年から高校3年の4学年)の学年の寮生活を中心とした学校ですが、その前段階のジュニアボーディングスクールもあります。ジュニアボーディングスクールはおおよそ小学5年生から留学生を受…

ボーディングスクールの伝統 大学受験対策クラスはありません

<6/10のブログの続きです> 前回のブログでアメリカ、高校としてのボーディングスクールには大学受験のための特進クラスはないと述べました。その代わりに大学で学ぶべきことや、一般クラスよりも難易度の高い学習内容のAP(Advanced Placement)クラスがあ…

ボーディングスクールの伝統 その教育方法について

アメリカのボーディングスクールの特長をひとことで言えば、少人数クラスでの授業です。ひとクラスの平均的な人数は12名ほどです。少人数クラスによる教育は、アメリカの東海岸地方で多くのボーディングスクールが創立された17世紀後半より現在に至るまで変…