これからの家族2 - 子どもたちの個性

<昨日のブログに続きます>

 

3人のお子さんのいるお母さんとの会話です。

「上の子でうまくいったことが、下の子ではうまくゆかないこともあります。」

-そうですね。それぞれ個性が違いますね。

「一番上が小さなころ、叱るときに、『そんなことをする子は出てゆきなさい』というと、『ごめんなさい』と涙ながらにすなおに言うことを聞いたのですが、二番目に同じようにすると、プイッとそっぽを向いて自分の部屋に行ってしまいます。三番目は、本当に家を出て行ってしまいます。」

-そうですか。

「子どもは一人ひとり違っていて、それなりに叱り方を変えないといけないと

切実に思いました。」

-なるほど。

「性格もそれぞれが私と父親のそれを引き継いでいるようです。こつこつとやるタイプか、一点集中型かですね。一番上は堅実で着実ですが、二番目、三番目は感覚で進んでゆきます。三番目(留学中)は現状に満足していないようです。まだまだ忙しいと言っています。勉強が足りないと言っていますが、先生からのコメントですこし安心しました。私は『F』らなければよいと言っているんですが、

あの子の挑戦はつづいているようです。」

-留学当初からするとずいぶんと変わりましたね。

 

成績解説を終えたあとのお母さんとの雑談のなかで、最近本人との会話の時間が長くなったとお母さんは言います。本人の身の回りで起こったことをつれづれと述べている段階から、あるテーマに対して、What do you think?と意見を求められることも

多くなったようです。お母さんも社会問題、時事問題、学校の現状など、知っておくことが多くなります。

 

日本のこの実情にあって、「決められない」政治家に対して、「(彼らの)お母さんがそんなふうに育てたのよね」というお母さんの一言に私はハッとしています。そしてあらためて「教育」について考えます。基礎教育はとても大事なことだと思います。

知識重視、競争重視、受験戦争を勝ち抜くということの結果が、最も重要な決断ができなく、単なる意見のまとめ役、調整役であるとすれば、本来の教育はその機能を果たしていないのではないかと思います。

もちろんこれは仮説です。

そして、この「仮説」はもしかすると、日本のみならず、グローバルなものではないかと思います。YES YOU CANのスローガンのもと、鳴り物入りで大統領になったオバマさんもヨーロッパや中東で威力をふるった権力者たちの失脚の内側を見ると、そもそも彼らの基礎教育はどうだったのだろうと思います。

 

それぞれの子どもたちの個性は幼児期に決まると専門家は言いますが、性格は遺伝的要素も含めて生まれた時から決まっているにしても、その応用である基礎教育はいかようにもなると私は思います。私のお世話している子どもたちと親とのやり取りを見ていると、子どもは10代であっても親から多大な影響を受けると容易に感じ取れます。

 

これからのファミリー、基礎教育の徹底がキーワードになると私は信じています。