ボーディングスクール留学 学校訪問について

 

  • 留学実行年の前年10月~12月学校訪問

学校訪問は必須ではありません。しかし、自分に合った学校を家族で選ぶということと、大学進学も視野にいれ、「納得する留学」を実現させるために、私はボーディングスクール留学を希望するご家族には学校訪問をお勧めしています。期間はおおよそ1週間、訪問校は6校程度です。午前1校、午後1校に移動時間を考え、実質3-4日で学校訪問を終了するようにスケジュールを組みます。飛行機は乗り継ぎ時間とルートに注意して、学校訪問時に心身ともに良い状態で望みます。陸路移動はレンタカーが便利で費用的にもメリットがあります。もちろんハイヤー、リムジンなどのチャーターも可能です。

なお、学校訪問ができない場合、ボーディングスクールのレベルにかかわらず、スカイプ、ズームなどを利用して志願者本人が出願したそれぞれの学校のアドミッション担当者と話すことになります。志願者およびその家族が学校のことをさまざまな角度から知りたいのと同様に、受け入れる学校も志願者とその家族のことをいろいろと知りたがるわけです。親の意見についてはコンサルタントに通訳をお願いしても構いません。学校によっては、日本語を理解できるスタッフを手配してくれることもあります。

学校訪問を実施した場合でも、それをネット上で行う場合でも、メーンイベントは志願者本人とアドミッションスタッフとの面接(インタビュー)にあります。日本の面接とボーディングスクールのそれの一番大きな違いは、面接官の人数ではないかと思います。日本の場合、面接する人は複数人ですが、ボーディングスクールの面接官は一人です。インタビューの内容は別の機会に述べますが、ボーディングスクールの入試においては、インタビューが最も重要な要素であるといえます。

 

  • 第一志望校の決定と合格交渉

車による移動が多く、訪問先校では、不慣れな英語でのコミュニケーションとなり緊張の連続でもあるので、訪問が終わりホテルにチェックインすると、出願者本人も同行のご家族も「ホッと一息」です。秋の美しい紅葉をのんびりと眺めるまもなく、あるいはすでに冬が始まり、降雪に見舞われるなか雪と戦いながらの訪問もありますが、とにかく良く走り、よく乗り、よく移動しているうちにあっというまに1週間が過ぎてゆきます。

本人の意見、そして親の意見を総合して、どの学校を第一志望にするか、どの学校を次に押さえるかなどを合格の可能性を検討しながら話をまとめ、その意見に基づきコンサルタントは学校との合格の交渉に入ります。第一志望のボーディングスクールに必ずしも合格できないのは、日本の中学、高校受験と同じです。しかし、たとえチャレンジ校に合格しなくても、留学を断念したり、あるいは留学そのものがうまく行かなかったりという例はほとんどありません。10代の子どもたちの異文化適応能力、すなわち生きる力はそれほどに軟弱なものではありません。