ゲーム感覚の勉強

勉強の仕方というのは千差万別で、それぞれに合った学習スタイルがあると思います。朝型、夜型、集中型、コツコツ型、集団型、個別型、音読型、沈黙型などなど・・。スタイルはどうであってもそれぞれの目標が達成できれば良いわけです。

 

初等、中等教育では基礎学習という観点から、たくさんの情報を暗記しなければならないのが現実と言えると思います。「暗記」というのはつまらない、あるいはつらい作業ですね。しかし、これは避けて通れない、学問の通過点であるのかもしれません。

 

そんな艱難辛苦をサラッとゲーム感覚で「楽しめる」ことができたら、少しは子どもたちの精神的負担を軽減できるのではないかと思い、今日のブログを思いつきました。

 

ゲーム感覚のヒントを与えてくれたのは、ある留学生のお父さんと、私の家内です。

「子どもたちにとって、学習とはゲームのようなものじゃないですかね」とお父さんは私に言いました。

「そうですね。本来勉強大好きなんていう子に私は会ったことがありません。」

お父さんは続けて曰く、

「ゲームというのは、一つひとつの段階をクリアすることで、次に進む。

それが、『面白い』と感じるようになると、どんどん上にチャレンジするようになる」

私:「それは無味乾燥なものを自分流に活性化させるための良い方法ですね」

 

実は、その後にお父さんのコメントに登場した本人とランチを共にする機会がありましたが、私は「君にとって、勉強ってゲームなの」とは聞きませんでした。聞かなかった理由は、本人がゲームのバージョンをアップして、新たな段階に入り、以前のような正誤的ゲーム感覚ではないと、私は感じたからかもしれません。暗記で結果を出すのではなく、考えて、意見を述べて、結果を出すといった学習であるからです。

しかし、考える学習、論理的思考を求められる学習であっても、その基礎に知識があり、それを築くためのゲーム作戦は本人にとり正解でした。

 

『君の考えを述べよ』というスタイルに私たち日本人は慣れていません。むしろ、自らの考えはとにかく、この課題の「解決策とその根拠を述べよ」、というように、いわば『正解』を作ることを教えられてきました。そのオピニオンが現実性を帯びてなくても、「それが正論だ」ということでOKをもらえるということです。

 

 

さて、我が家の居間に電子辞書がいつでも置いてあります。なぜ、電子辞書かというと、家内が漢検にチャレンジしているのです。「テレビを見る時間を削って、漢字を覚えているの。私すごく漢字苦手だから・・・。漢字ドリルじゃ、だめなのよね。結果がすぐわからないとダメ。ひとつ一つが『ピンポン』か『ブブー』。そうすると絶対クリアするぞっていう気になるのよ。」

 

暗記モノの学習をゲームに変えるというこの作戦はけっこういいなと私は思いました。難しい理屈でなくて、ゲームというのがいい。それで目標が達成できれば良いのですから。

 

私も漢字が大の苦手です。字の上手な人、「ちゅうちょ」などの難しい漢字をサラッと書く人を私は尊敬しています。「では、自分もそうなりなさい」はい、私も暗記をゲームに置き換えて、楽しみに「チャレンジ」やってみます。そしたら、自分にもっと自信が持てそうに思います。